闇夜


ここには何もない
何も ない
だから

戻ろうか






全部いらない
いらないよ
何もかもいらないよ
そんな一時的な自暴自棄と真実を織り交ぜた言葉
独りで生きていける。その為に何者をも心深くまで立ち入れさせなかった




私は人形じゃない。都合のいい道具じゃない
だから抵抗する
嫌な事は嫌だと。不快な事は不快な事だと
はっきり告げると決めた

余計な荒波を立てるのは嫌だと思っていた
けど、それじゃダメだ。何も変わらない
だから変わりたい。抜け出したい

だから相手を傷付けたとしても、私は私を体現してやる





同じ道は辿らないと、心に決めたはずなのに
何故その決意は薄れていくのだろう
そしてまた同じように歩き出すのだろう
嫌だ。この自分が
あれから何の進歩もしていない自分が
どうしようもなく





いくら善人ぶろうとも 所詮凡人は凡人
永続的に善に傾く事は出来ずしかし
悪にはいくらでも傾ける





怖い人だ
やさしい顔をして自由を奪い取る
彼女に与えられた選択肢は全て選別されたもので
私ではなく彼女が決めた事と何も変わらない
そんな優しさなど、愛情などいらない
人を堕落させるような甘やかし方など
しかし私もまたそこから抜け出せず
今という現状に甘んじているのも事実
はやく、抜け出したい
転移が転機となることを、願う