逃避からの逃避
きっと、他の女の子なら、
何でこんなことに!?って取り乱したり、やった異世界トリップじゃん!って喜んだり、するんだろうな。
ああ、やだ。…やだな。
なんて、私が卑屈な思考になってるのは、これから教団の皆さんの前で挨拶をするから。
人前に立つのは、本当にキライ。
「、挨拶しますデスヨー!」
あぁ、ほら、きたよ?死の宣告が。
…ザビー教の皆さんが、いま、目の前にいっぱい居る。
横でザビーさんが何か言っているが、全然耳に入らない。
どうしよう、顔があつい。頬が赤いに違いない。嫌な汗が噴き出してくる。
「、と申します。よろしくお願いいたします」
月並みに、それだけ言って頭を下げた。
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