本日は快晴ところにより爆音
今まさに、ザビー城は攻撃されている。
赤い鎧の騎馬隊と、青い鎧の特攻隊と、白い忍び隊。
騒音を立てて戦場で暴れるのは、かの戦国最強、本田忠勝(+その肩に乗る徳川氏)。
そう、連合軍が攻めて来たのだ。
ザビーの横なのが癪だが、確かに圧巻される光景とはこの事。
「ミンナ、ザビー教に入りニきたのノネー!ザビー感激ヨ!」
大きな両手で揉み手をするザビー。
ばーか、あんたを倒しにきたんだよ。と、内心で毒気づく。
私は牢に居る元親さんの所へ行きたかったが、いざ此処を抜け出そうとすると
「チョットチョット、どこ行くノ?はザビー教のマスコットなんだかラ、ザビーの傍にいなきゃダメー!」
とか言って、放してくれない。なんだこいつ…。
それからしばらくして、ザビーの間の扉が派手に破壊された。
立ち込める煙の中、
「待たせたな、ザビーさんよぅ。借りを返しに来たぜぃ」と鬼が、
「〜♪ 城が城なら主も主だなぁこりゃ…」と竜が、
「まったくです。顔が笑っちまう」とその右目が、
「うおぉ、あれに見えるは南蛮人でござるか!でっかいでござるなぁ」と虎若子が、
「旦那ぁ、感心してる場合じゃないっての」と忍ばぬ忍びが、現れた。
わあお、大物が勢ぞろいだ。この面子なら、ザビーなんてひとひねりだろう。
ザビーの横に居る私に気付いたのか、元親さんはにやっと笑う。
「礼を言うぜ、。あんたが甲斐の忍に文を渡してくれなきゃ、俺は今此処に居なかった」
ふるふる、と首を横に振って、少し微笑んでみせた。
言う事なんて、何もない。その言葉だけもらえれば十分だ。
「さあて、鬼の力を見せてやるとするか!」
ザビー処刑の始まりを告げる言葉が響いた。
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